地価を分析するためのデータ

不動産への投資判断にあたっては、投資対象となっている不動産の市場動向をよく調査する必要があります。
ここでは不動産市場の動きを把握するためのポイントを、地価、賃貸オフィス市場、賃貸住宅市場、分譲マンション市場の4つの分野に分けて説明します。
また、自分で市場動向を分析するときのために、それぞれの市場に関するデータの入手先についても、併せてここで触れておきます。
ある土地の価格を端的に示すのは、その不動産が実際に売買された価格です。
しかし、不動産の市場化が進みつつあるとはいえ、現在は実際に不動産がいくらで取引されたかについて、公表される事例はまだ多くはありません。
もちろん、不動産投資ビジネスの主な対象となるようなエリア(地域)や物件(ある程度の規模以上のもの)については、おおよその相場観が形成されていますが、それは全国・全種類の不動産をカバーするものではありません。
従って、地価全体の動きを知るためには、売買事例だけに頼ることはできず、土地の価格評価を別に実施する必要があります。
 こうした地価調査が全国ベースで実施され公表されているものとして、地価公示、都道府県地価調査、路線価、固定資産税評価、市街地価格指数の五つの資料があります。
データごとに作成されている目的が違いますし、メリット、デメリットがあるので、それぞれの特性をよく理解したうえで、どのデータを利用するかを決める必要があります。
戦前からの地価動向を知りたければ市街地価格指数を利用することになりますし、地域ごとの地価動向を見るには公示地価や基準地価が便利でしょう。
個別不動産の評価をするときには、路線価が参考になると思います。
また、路線価は公示地価の80%、固定資産税評価は公示地価の70%が目安であるということは、実務上、話題に出ることが多いので覚えておいた方がよいでしょう。
なお、2006年4月から国土交通省が、物件を特定できないようにして、政令指定都市を中心に、一部の不動産の取引価格を公表しています。
これは、に、取引当事者にアンケート調査などを実施して3ヵ月ごとに公表しているものです。
物件の特定ができないので、取引対象不動産の売買価格と直接的に比較するのは難しい面がありますが、公表対象が増加してくれば、実取引の価格動向を把握するうえで、有用なデータとなるものと思います。